matostaはじめてみる

柔術にあるいいものが、もっと出会えるばしょをつくりたい。

できること

運動コミュニティの運営に必要なものを、ぜんぶ無料の、ひとつの場所に——それが matosta です。

第一弾は、大会の出場者一覧。道場でやっていた大会の時間集計を、さらにパワーアップして、誰でも使える形にしました。

道場の担当者がやることは、大会を登録して、入力リンクを仲間に送る——それだけです。集める人がひとりで頑張らない。ひとりひとりが自分の情報を入力するたび、一覧に反映されていきます。

アプリのきほん

  • インストール不要スマホでもPCでも、ブラウザで開くだけのウェブアプリ
  • どの道場でも道場ごとに、それぞれで使えます
  • 主要団体に対応大会を選ぶだけで、メンバーに入力してもらう準備が整います
  • 独自の試合もOK自主開催の試合も登録できて、他道場も招待できます
  • グループ道場系列の道場を、ひとつの表にまとめることもできます

大会の出場者一覧

  • ソート時間別・マット別・選手別に切り替え
  • フィルタ青帯だけ、ライトだけ、オープンだけ——など自由に絞り込み
  • 多言語いまは、日本語と英語
  • 海外大会現地時間と日本時間を切り替えられます
  • 当日の進行状況各道場からの報告で、マットの進みぐあいがわかります
  • 試合後の記録動画のURLなどを残しておけます
  • 勝敗入力できて、その記録を集めておくこともできます
  • PDF出力会場の電波が悪いこともあるので、事前に出力しておけます

こんな感じ!

道場責任者
大会をえらんで、リンクを配る(LINEグループなど)

道場のみんな

出る人は、自分の分を入力出ない人は、見るだけでもOK
それぞれが入力すると——
選手A09:30Mat 2
選手A10:30Mat 1
選手B10:12Mat 1
選手C09:48Mat 1
選手D10:45Mat 3

これから

出場者一覧のさきへ——運営に必要なものを、ひとつずつ形にしていきます

プロフィールと戦績——見せる範囲は、自分で決める
道場の仲間まで、フォロワーまで、全体公開——そんな自然な単位で、公開・非公開を自由に選べるプロフィール。これまでの大会履歴も、大会ごとに表示・非表示を切り替えられます。𝕏やインスタなどのSNSリンクも、クラウドファンディングや投げ銭などの応援リンク(CAMPFIRE や OFUSE など)も、自由に設定できるように。
キッズの安全のための保護者ペアリング
招待・同意・閲覧を、保護者といっしょに、安全に。キッズを卒業するときの切り離しや引き継ぎも、サポートしていく予定です。また、この仕組みの応用で、仲間数人分をまとめて入力できるような、代理入力の機能も考えています。
練習の記録とカルテ
インストラクターと生徒のあいだの、パーソナルなカルテ。今日はなにをやったか、次はなにをやってみたいか——そんなやり取りを残していける、連絡のための場所に。
出稽古・セミナー・場所・技の出会い
遠征先で出稽古したい色帯と、歓迎している道場。転勤や出張で、新しい土地の道場を探している人。セミナーの「行きたい」「来てほしい」。そんな善意の出会いが、自然に繋がる場をつくります。
柔術タイマー
日々の練習で使えるタイマー。ラウンドや休憩の間隔、ルールの設定はもちろん、道場の雰囲気に合わせて色味やフォントも選べる、カスタマイズ性の高いものに。

このほかも、みなさんのフィードバックに基づいて、必要なものを開発していきます。

はじまり

道場の、いつもの風景から

私が所属していた道場では、多くの人が大会にエントリーしていました。白帯のメンバーもたくさん出るので、セコンドは効率的に誰がどこに行くか決めて動く必要があり、毎回、インストラクターが出場者一覧を作ってくれていました。

トーナメント表の発表は大会の2、3日前くらいのことも多くて、けっこうギリギリ。試合前はパーソナルレッスンを入れたい人も多いので、ただでさえインストラクターは忙しい。事務専門の人がいるわけでもないから、片手間でやることになる。

一覧は時間とマットと名前程度の最小限のものになる。それでも、あるだけでありがたいものでした。(実際には、LINEグループを作って、招待して…とやっていると、さらにたいへん。)

そんな状況を見兼ねて…といったらあれですが、エンジニアとしてそういうものを作り慣れていた私が、体重カテゴリや年齢カテゴリなど、あると良い情報を網羅した一覧を作ってみたら——すごく喜ばれました。道場長からも、「無理なくできるなら、これからもやってほしい」とお願いされて。恒久的にやるなら仕組みにしようと、Google のアンケートフォームとスプレッドシート、GAS を組み合わせて形にしたら、いつのまにか道場のインフラになっていました。

振り返れば、あのころの自分は、単に「時間の管理」をやらせてもらっていただけ、でした。

転機となったのは、道場を移ることを決めたとき(地理的な通いやすさや、やりたいこと、節目など、いろいろあったのですが、本題ではないので置いておいて…)。作った本人にはなんてことない仕組みも、他の人に渡すとなると、意味のあるものも「おまじない」に見えてしまう。
——これは、ちょっとイケてない。自然にしていたら自然に流れるし、良いものは抱え込まずに分け合いたい(もちろん、押し付けるわけではなくて、手に取れるばしょに置いておく感じ)。

それに、道場を離れて思い返してみると、大会のことにかぎらず、参加する側として「ここ、ちょっとやりにくいな」と感じていた部分が、けっこうあったことにも気づきました。連絡はここ、出欠はここ、会費はまた別——どのツールもそれぞれ良いものなのに、必要な機能がいろんな場所に分散していて、その「あいだ」を繋ぐところが、いちばん難しい。その繋ぎ目を埋めてきたのは、いつも、誰かの善意と、片手間でした。

だから、時間集計だけを引き継ぐのではなく——「これ一個あれば、続けていける」。そう思ってもらえる場所を、ひとつずつ形にしていくことにしました。

しくみのこだわり

あえて、全自動にはしていません

「自動で取得できないの?」と、思うかもしれません。じつは以前、私のいた道場に、生成AIで出場情報を読み取るツール(いわゆる GPTs)を作っている方がいました。シンプルな1パターンでは、たしかにうまく動いていた。ただ、いろんなパターンで検証してみると、かなり多くの場合で、ハルシネーション——もっともらしい間違い——が起きていた。当時の生成AIには、任せられないと判断しました。

いまなら、かなり高い精度でできると思います。それでも、していません。理由はいくつかあります。道場の中のちょっとした善意でやるのとは違って、サービスとして恒久的に続けるなら、まず取得元の許可という前提が要ること。生成AIを介さないぶん、無料のまま続けやすいこと(ウェブアプリから生成AIを使うときは「API」という方式になり、チャットの使い放題とは違って、使った分だけ料金がかかります)。でも、いちばんの理由は、別にあります。

大会が、一度きりの、やり直しのきかない体験だからです。ほんとうに正しい時間は、大会の時間を決めている場所にしか、ありません。どんなに正しいデータも、生成AIの解釈——同じものを読ませても、毎回おなじ答えが返るとは限らない工程——を挟んだ先では、「本当に合ってる?」が最後まで消えません。

もし生成AIを挟むなら、きっと「※間違って抽出されることがあります」という注意書きを添えることになります。でも、多くの場合は合っている。だからこそ、情報源を確かめずに、一覧をそのまま信じる人が出てきます。そしてもし時間が違っていて、出場できなかったら——注意書きがある以上、理屈のうえでは「確認しなかった本人のせい」になってしまう。一度きりの大会で、注意書きひとつで責任を渡すようなことは、したくありませんでした。

だから——少なくとも、この文章を書いている2026年8月時点では——誰でも、どの大会にも、汎用的に使えるかたちとして、人の目を通って一覧になる、いまの形を最善だと考えています。「時間、合ってる?」と確認し合うやり取りそれ自体も、主体性や帰属意識など、「大会に出る」という経験の要素になり得るとも思っています。

それでも、いつか自動取得をやるなら——アプリとして世に出す以上、取得元の許可が必要不可欠です。それも、特定のひとつのサイトから取得するわけではないですし、汎用的にするほど、取得元のみなさんに少なからず負荷をかけることにもなります。だから、大会を主催する団体をはじめ、いろんな方面へきちんとお願いをしながら、丁寧に進めていきます。

お約束すること

これまでのスプレッドシートは、善意だけで回せました。でも「システム」の運用には、どうしてもお金の話がついてきます。だからこそ、先にお約束しておきます。

ユーザーのみなさんへは、無償でやっていきます

大会リンクを配る、出場者の一覧を見る、出欠を取りまとめる——これまで無償だったものはもちろん、これから増えていく機能も、ユーザーのみなさんに向けたものは、無償で提供していきます。コミュニティに入って、いろんな活動をする——それは、「人間が人間であって良かった」と思えることのひとつだと思うから。

だからここからお金をいただくのではなく、広げるための費用は、想いに賛同してくださる方々と。個人でも、企業や団体でも——支えてくれるサポーターのみなさんと、一緒に広げていきたいと思っています。

「応援すること」からは、お金を取りません

誰かが誰かを、見返りのない純粋な気持ちで応援する。応援する側も、される側も元気になる——尊い循環だと思っています。そこからお金を取りたいとは、どうしても思えません。

もちろん、CAMPFIRE などの応援系サービスが手数料(プラットフォーム利用料+決済手数料)をいただいているのは、決済やサポートを含めて場を適切に運営するためで、それはとても真っ当なことだと思っています。

そのうえで、わたしは個人から中間マージンをいただきません。かかるのは、リンク先のサービスの手数料だけ。CAMPFIRE などのクラウドファンディングでも、投げ銭のページでも、インスタや𝕏でも——ご自身に繋がるものなら、良識の範囲で自由にリンクしてください。

ただ、ひとつ正直にいうと——わたし自身が応援されることは、続けていくうえで、素直に助かります。なにより、気持ちがうれしいです。取らないと決めているのは、みなさんの応援のあいだに立って抜くこと。応援そのものは、いつでも大歓迎です。

人と人をつなぐことからも、取りません

仲介手数料とか、恩を売るみたいなことが苦手というのもありますが——繋がりが生まれてくれること、それ自体がしあわせだと心から思っています。自由に繋がって、仲間を大切にしてください。

紹介リンクは、体験を邪魔しない範囲で。見た目を汚す広告は入れません

これも収入の話なので、正直に書いておきます。道具や教則などを紹介するとき、文脈的に自然で、体験を阻害しない場合は——紹介リンク(いわゆるアフィリエイト)があれば——入れることもあるかもしれません。こちらも無償でずっと続けていくので、ささやかな運用資金といったところです。

ただし、見た目を汚す広告——内容と関係のないバナーや、画面を移るたびに挟まる動画広告のようなもの——は、今後も入れません。

そして、「紹介料のために書く」みたいな本末転倒はしません。思想に合うオファーをいただいたときは、わたしか、信頼できる仲間が実際に試して確かめます。それでも合わなかったものは、確実に間違っているのでもなければ——たいていは、思想の違いでしかないはずです——悪く言うより、そもそも載せない。思っていないことは、絶対に書きません。

大切にしていること

柔術の、もっと根底で思っていること

最後にすこしだけ、柔術から離れた話をさせてください。このプロダクトの方針は、ぜんぶ、ここから来ているので。

アプリやAIが進むほど、「やらなければいけないこと」は、すこしずつ人間の手を離れていきます。そうやってそぎ落とされていった、いちばん奥に残るのは——身体を、動かすこと。面白いと、「感じる」こと。心が、「動く」こと。最後まで残るのは、「体験」だと思うんです。

だから、体験のまわりの「やらなければいけないこと」はこちらで引き受けて、体験そのものは、するっと流れるようにする——そういうものをつくりたいんです。その入口に、お金の壁は置きたくない。そのぶん、この感覚に共感してくれる人たちとは、一緒にやっていきたいと思っています。やさしさが、循環していくように。

根底にあるのは、「その人が健康であればいい」——それだけです。健康であるためには、まずはメンタルから。身体が健康ならメンタルも健康で、メンタルが健康なら身体も健康。禅でいう「心身一如」——心と身体はひとつ——そのままだと思っています。

メンタルには、映画でも、旅行でも、ゲームでも良い。ただ、運動はかなり良い。組み合わせたら、きっともっと良い。

運動なら、どのスポーツでも良いと思います。自分はたまたま柔術だったので、ここでは柔術の話をしますが、どのスポーツでも、きっと同じです。仮に柔術を選んだとして、道場が合うかはその次。道場が合ったなら、そこにある良い習慣や文化と共に、成長していけばいい。

良い場に巡り会えるのは、ほんとうに尊いこと。そんな良い場を支えるお手伝いがしたくて、このプロダクトをつくっています。

だからこそ、決めつけずに、その人にとっての最適を考え続けたい。Aさんに良いことが、Bさんに良いとは限らない。良いと感じなかったものは、悪いのではなくて、ただ「自分と合わなかった」だけ。そう思っています。

クローズドガードは、自分には合わないと思った。練習すれば合うようになるのかもしれないけれど、少なくともいまは、やりたいと思えない。ハーフガードには、なぜか惹かれる。だから、やりたい。そんな感じのこと。

なにかが悪いわけではないし、良いものを押し付けるのも違う。みんな自由に、尊重し合いたい。だから matosta も、中庸——ニュートラルであろうとし続けます。いつも完璧に、とはいかないかもしれないけれど。

奇跡的になにかをリリースできる日が来ても、たくさんある良いもののひとつとして紹介するだけ。ここに囲い込みたいわけではなくて、良いものへの入口のひとつでいられたら、それで十分です。みなさまも気を使わず、オンラインサロンとか、いろんな教則とか、良いと思うものを勧めてください。

試合は、お互いをリスペクトするところ。いいものはみんなで分け合って、後輩がやさしい先輩になっていける。先輩が、えばらない。「こういうことがやりたい」「ちょっと助けて」が自然に言い合える、柔らかい場。そういう循環に貢献できたら良いなと思っています。だからまずは、自分から。

お願い

一緒に確かめてくれる人を探しています

ここまで書いてきたことも、結局はひとりの視点です。ひとつの視点には、どうしても限界がある。だから、決めつけないためにも、一緒に確かめてほしいのです。

検証パートナー(道場・チーム・サークル)
まずは第一弾の出場者一覧を一緒に試して、「ここが不便」と言ってほしい。それがいま、いちばんありがたいです。
進捗を見守る
開発の進捗を受け取って、感想や「こういうのほしい」を聞かせてください。
開発を応援する
ずっと無料で使えるので、使ってみて良いと感じたら——まわりに教えたり、感想をくれたり、いろんな形の応援がうれしいです!

サポーターも探しています——個人でも、企業や団体でも。中立と両立する範囲で、想いをきいていただいた上で、一緒に広げていきたいです。

柔術にあるいいものと、
あなたが出会えますように。

賛同・協力・雑談、なんでも歓迎です。

matosta をはじめてみる